最近読んだ本

巷で流行っている新書も何冊か読みましたが、心に残ったのはこれだけでした。というほど「おすすめ」というわけではないですが、他の本は3日後には内容忘れてしまったのですよ。

内容はそんな濃くないので、さらっと読み終わります。自然科学をやる人間とそうでない人間との、科学に対する感覚の違いを説いた本。つまり、科学とは仮説にすぎない。yes/no の2つだけではない。ただその仮説がどれくらいもっともらしいと「考えられているか」でしかない。もっとおおざっぱに書くと、「ニュートンですら間違っていた、いわんやマイナスイオンをや」。いや、話がそれた。

こういうことは理系の人なら一度は考えたことあるはず。高校時代の某熱血物理教師は、「物理学は自然現象をもっとも『よく説明する』理論を作ることだ」ということをよくおっしゃっていました。私はこの「よく説明する」という表現が非常に気に入っていて、あぁなるほどと思ったものです。「これが正しいという理論があるわけじゃない。重力があると仮定するといろんな現象の説明がつくんだ。だから、ある日突然それを反証するような現象を観測したとたん、その仮定は嘘になる」 日本人は科学の「いう」ことは「正しい」と思う節が強いですよね。科学の「いう」ことだから「正しい」んじゃなくて、科学が「正しい」と「いっている」ことだと思いますが。そういう意味では、日本人は科学教の信者なんじゃないかと思っています。まぁ、かくいう私も立派な信者なわけですけどね :-p