最近読んだ本

小出しに書こう。

ことばの違いを文化の違いの視点から見て、いろいろな言語上の現象を見ていく。まさに、「言語学」な内容。たとえば、お湯にあたる英語はない(water で水とお湯を表す)とか。象の鼻を「鼻」と呼ぶのは日本語だけとか。日本語には一人称の指示代名詞がたくさんあるのに、英語では I だけとか。こうした現象を、文化的な背景の違いと結びつけて解説する。有名なものもあるが、一つ一つの現象は言われてみればというものが多く、またその解説も軽快でおもしろい。

言語学的な視点のみではなくて、文化の違いそれ自体にもかなり焦点を当てている。スプーンの使い方の違い、ペットに対する考え方の違いなど。思わず笑ってしまったのは、

また日本人は生雲丹やなまこを賞味するが、向うで、血のソーセージや羊の脳味噌を出されたりすると閉口する。そしてお互いに、外国人はよくもあんなもんが食べられると思ったりするのも、あらわな文化の項目の違いに関係している。

すいません。もう二度と勧めません。