地上波デジタルは本当に必要か

電波利用に関する四方山話から、技術的な話、そして政治との関わりなど内容は多岐にわたる。毎日使っているのに、そのほとんどがよく知られていない電波の話を、入門から背後にある政治や企業がどう関わっているかまで詳しく述べられていて非常におもしろい。


そもそもこの本を読むまで電波の利用状況などほとんど何も知らなかったわけで、それだけでもなかなか楽しめました。テレビ放送と携帯電話の電波利用の違いなど、それから無線 LAN のはなしなんかも出てきます。この本のおもしろいところは、それで話が終わらなくて、こうした問題が実は政治と密接に関わっている、企業の様々な思惑があるんだよという指摘に発展していきます。

個人的におもしろかったのは、地上デジタル放送がなぜ推し進められているのか。実は巨額の予算の割りに赤字になることがすでに予想されてるんだよ、とか、政治的な話があって推進されてるんだよ、とか。そもそも、地デジは自分も前から疑問視していたのですこしすっきりしました。